健康相談Q&A

このページは、池田市広報紙に掲載された内容です。

健康相談 Q&A

 

糖尿病

2013-06-01
Q:糖尿病の治療は何を治せばいいのですか?
 
A:糖尿病は昔、発見されたときには、尿に糖が排出されることが診断の鍵となりましたので、“糖尿病”という名称がついていますが、本質的には“高血糖病”、血液中の糖(血糖値)が高くなることが重要な問題です。高血圧とある意味で似ていて、血糖値がよほど高くないかぎり、自覚症状はほとんど感じられないことが多いのですが、高血糖の状態が長期間続くと、全身の血管を傷めてしまい、いわゆる合併症という、眼の障害、腎臓の障害、神経の障害、動脈硬化を起こしてしまいます。
 そのため、合併症を起こさない程度に高血糖状態を改善するよう、血糖値を適度に低下させる治療が、毎日必要になります。血糖値を適度に低下させるというのは、必要十分に血糖値を低下させ、下げすぎないということです(血糖値を低下させすぎると、低血糖という問題が生じます)。
 血糖値を適度に低下させ、良好な血糖コントロールの状態を維持するために、日常診療では、血糖値とヘモグロビンA1c(HbA1c)という検査がよく使用されます。血糖値は一日の中でも変化しますが、HbA1cは、1、2ヶ月間の血糖値の平均を表すため、検査したその時の血糖値だけでなく、毎日の日常における血糖コントロールの状態を良く表します。
 このHbA1cの値が、平成24年4月から若干かわりました。従来、日本で使用されていた値(HbA1c JDS値)から、国際的に使用されている標準値(HbA1c NGSP値)に統一するため、従来のHbA1c JDS値に0.4%を加えたHbA1c NGSP値にて表記するように変更されました。
 このHbA1cの変更もふまえて、糖尿病の治療目標をまとめます。HbA1c 6.5%程度を目標に、低血糖を起こさないように血糖コントロールを維持し、それを日々続けることにより、実際問題としての糖尿病合併症を併発しないよう予防する、ということです。

学校検尿について

2013-04-01
Q:小学生の子供が、学校から「学校検尿検査結果のお知らせ」という紙をもらってきました。
「かかりつけ医あるいは学校医を受診して、上記結果をお伝え下さい。」などと書かれています。
 
A:平成24年度から池田市立の幼稚園,小学校,中学校での学校検尿のシステムが変わりました。
 全園児および全生徒に1回目の検尿を行って、尿蛋白,尿潜血,尿糖のいずれかで異常を認めた子供さんに2回目の検尿を行うのはこれまでと同じですが、2回目の検尿を受けられた子供さんに3種類の結果判定を行っています。3種類の1番目は2回目の検尿である程度以上の量(具体的には0.2g/gクレアチニン以上)の尿蛋白が認められた場合で、慢性腎炎症候群の可能性について専門医が判断した方がよいので、市立池田病院の小児科または腎臓内科受診がお勧めされます。
 2番目は1回目の検尿か2回目の検尿で尿潜血または尿糖が認められたけれども尿蛋白は認められないかある程度未満の量(具体的には0.2g/gクレアチニン未満)しかない場合で、今回の質問のケースです。
 この場合には一般の小児科医や内科医を受診していただき、血圧測定や浮腫(むくみ)の有無を診てもらう方が安心なので、「かかりつけ医または学校医」の受診をお勧めしています。
 尿糖が陽性の子供さんは糖尿病でないかが問題となります。尿潜血は認められるが尿蛋白が認められない(認められても病的な量でない)子供さんは、問題ないことが多いですが、念のための受診をお勧めしています。
 3番目は結果報告だけで受診のお勧めが記されていない場合で、この場合は保護者の目から見て異常がなければ受診の必要はありません。
 多くの健康診断と同じように、学校検尿では「病気のある子供さんを見落とさない」ことに重点を置いていますので、受診勧告があっても過度の心配はせずに、お勧め通りにしていただくのがよいです。

加齢性白内障の手術時期

2013-02-01
Q:加齢性白内障はいつ手術したらよいでしょうか。
 
A:白内障とは、目の中の水晶体というレンズの混濁です。加齢性のものは誰でも生じるといってよく、初期には無症状ですが、進行すると視力が低下し、メガネでも矯正出来なくなってきます。混濁を軽くする薬は存在しませんので、根本的な治療は手術になります。手術では、超音波で水晶体を破砕・吸引切除し、人工の眼内レンズを移植するのが一般的です。
 基本的に手術の時期は、日常生活で不自由を感じるようになった時と考えて構いません。人それぞれ仕事、趣味、生活習慣は異なりますので、絶対的な基準はありません。メガネを掛けても運転免許の更新が出来ないとか、新聞が読み難いといったことも目安となるでしょう。但し、糖尿病網膜症等の眼底疾患がある場合、検査や治療をする上で白内障の存在が支障となれば、早目に手術を考える必要も出てきます。
 現在広く使用されている単焦点眼内レンズは、ピントの合う距離が限定されますので、遠距離用か近距離用か、少なくともどちらかのメガネが、原則として術後に必要です。一方で、眼内レンズの度数の選び方によって、術後の目の度数を意図的に調整出来るとも言えます。たとえば、強度の近視があって両眼手術するケースでは、近視の度数を軽減する好機となります。このあたりも手術時期を決定する時に、考慮に入れてよいと思われます。
 白内障が進行すると、緑内障を発症したり、手術の難度が増すことも時にありますので、当面手術をしない場合でも、定期診察は受けるのがよいでしょう。

ポリオについて

2012-12-01
Q:不活化ポリオワクチンが定期接種になりましたが、ポリオとはどんな病気ですか?
 
A:ポリオ(小児まひ、急性灰白脊髄炎)はポリオウイルスが口の中に入って、腸の中で増えることで感染する病気です。多くの場合は風邪のような症状だけですが、1000人に1人程度に手足の麻痺が起こり、運動障害が後遺症として残ることがあります。また、数十年後に突然、疲労、痛み、筋力低下などのポストポリオ症候群に悩まされる事もあります。日本では明治後期から流行が見られるようになり、最も流行が大きかった昭和24~36年頃、年間の患者数は1000~5000人、死亡者は100~1000人に達しました。その時は母親たちがマスコミと共にポリオ撲滅の大活動を行いました。その結果、当時の厚生大臣はソ連やカナダから使われ始めたばかりのポリオ生ワクチンを緊急輸入して子どもたちに投与し、またたく間に流行を抑える事が出来ました。現在でも南アジアやアフリカなどのごく一部の地域では流行が続き、お隣の中国でも野生株によるポリオが報告されています。世界との交流が盛んな現在ではワクチンの接種を中止すれば必ず流行がおこると考えられています。
 日本では、口から飲む生ワクチンの定期接種で約30年前から野生株による患者は出ていません。この生ワクチンは予防する効果は強いのですが、まれに(70万人に1人くらい)ワクチンウイルスが腸管の中で病原性を取り戻してしまい、麻痺を起こしたり、周囲の人へ感染することがありました。そのため、2012年9月より定期接種として注射タイプの不活化ワクチンが使われる事になりました。また2012年11月からはジフテリア・百日咳・破傷風の三種混合(DPT)と不活化ポリオワクチンが一緒になった4種混合(DPT/IPV)ワクチンも使えるようになります。

認知症と物忘れ

2012-10-01
Q:認知症と「物忘れ」は同じですか、認知症は治りますか
 
A:自然な年相応の「物忘れ」は記銘力(記憶力)の低下により結果的に、部分的に記憶が抜け落ちる状態で、一時的に混乱をしますがまだ自己修正が可能で、生活自体に大きな障害を与えることは少ないと考えられます。しかしこの「生理的な脳機能の低下」が一定程度進行した状態から、何かをきっかけにして、例えば転居・施設入所・脳血管障害や骨折などによる入院・連れ合いの死亡で独居生活などから、自分と状況(環境)との関係が理解できず自分がどのように対応するべきなのか判断できなくなり、結果として、その状況にはそぐわない言動(行動)をしてしまうようになることがあります。この段階では「自己修正」ができなくなり、慢性的な混乱とそこから生まれる「不安」や「葛藤」、「孤独」等の精神的状態から逃れるために様々な精神症状が現れます。このような状態を「認知症」と呼んでいます。このような「精神症状」の治療は可能で、「生理的な物忘れ」状態に戻れば「治った」といえます。
 認知症の人の多くに、脳の委縮などの病変が認められていますが、その原因についてはいまだに明らかにはなっていませんが、脳神経の神経伝達物質の一つであるアセチルコリンの量が関係しているのではないかという「仮説」にもとづいて、病状の進行を遅らせるための薬などが開発されています。
 認知症状を出現させる要素として、意識レベルの低下・やる気や関心の低下・注意力の低下などが大きく関わっています。それらに大きな影響を与える慢性身体的疾患や脱水・栄養状態・身体機能の低下・社会的役割の喪失(孤独)などの早期発見と、それに対する対策が予防としても極めて重要です。
一般社団法人池田市医師会
〒563-0024
大阪府池田市鉢塚1丁目2-1
TEL.072-751-2534
-------------------------------------
■各種検診
各診療所においては、各種健診事業(特定健診・特定保健指導・肺がん・大腸がん・前立腺がん・女性のためのがん検診・妊婦健診)等を行っています。
■学校保健
保育所・幼稚園・小中学校・高校等に校医を派遣して健診事業を実施、学童生徒および教師の健康管理をしています。
■予防接種
池田市から委託をうけた市内の個別医療機関で各種予防接種を実施しています。
集団接種(BCG接種)は、池田市保健福祉総合センターで、個別接種は市内の予防接種実施医療機関で実施しています。

■休日・急病診療
日曜日、祝日、GW,年末・年始には池田市立休日急病診療所に医師を派遣し対応しています。
また豊能広域こども急病センターにも医師を派遣して、小児の急病に対応しています。「休日・夜間の診療案内」をご覧ください。

■介護保険事業
介護保険認定事業、障害者区分支援認定事業等に協力し、他業種の専門員と協力して同事業の円滑な運営に協力しています。
また医師会内に訪問看護ステーションと介護相談センターを有し、専門看護師と各医療機関が連携して安心して在宅医療を受けることが出来るように努めています。